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メンタルヘルス WLB・安全衛生

感染症による就業制限の留意点

2015年11月01日

1月から2月に流行のピークを迎える季節性インフルエンザをはじめ、
ノロウイルス、O-157など日本でも毎年多くの感染者が確認されています。
昨今では、エボラ出血熱やデング熱、記憶に新しいものでは今年6月に韓国で中東呼吸器症候群(MERS=マーズ)の
感染拡大がありましたが、海外で蔓延した感染症が日本にも上陸し拡大するのではないかと懸念されました。

様々な経路で伝播する感染症に対して、企業が労働者の健康管理および感染予防を常時行っていても、
感染を100%防げるものではありません。
そして、感染症が企業内で流行すると、労働者やその家族の健康に有害であるばかりでなく、労働力の低下を招き、
さらには感染症を拡大させたことによる企業の社会的責任も発生します。

今回は、感染症に感染した労働者が発生することを見越して、
感染症の拡大を防ぐために労働者に対する就業制限を行うことについて、
法的根拠を見ながら紹介してまいります。

感染症に感染した労働者の就業を制限、あるいは禁止できるかについては、
労働安全衛生法68条と感染症予防法18条に定めがあります。

【労働安全衛生法68条】
伝染性の疾病その他の疾病で、厚生労働省令で定めるものにかかった労働者については、
厚生労働省令で定めるところにより、その就業を禁止しなければならない。

【感染症予防法18条】
一類から三類の感染症および新型インフルエンザにかかった労働者を
多数の者に接触する業務や飲食物に直接接触する業務に就かせてはならない。

このように法律により指定された感染症にかかった労働者について、
企業は就業制限などの対応により感染拡大の防止に努める必要があります。

法律に定められた感染症の種類とその就業制限については、次の通りです。

●法律上の感染症の分類と就業制限の有無
分類                          感染症の例                      就業制限
一類感染症                  エボラ出血熱・痘そう・ラッサ熱              就業禁止
二類感染症                  結核・鳥インフルエンザ・マーズ
三類感染症                  コレラ・細菌性赤痢・O-157

四類感染症                  E型肝炎・黄熱・狂犬病・デング熱            就業制限なし
五類感染症                  インフルエンザ・風疹・ノロウイルス
                         ※新型インフルエンザなどは除く

新型インフルエンザなどの感染症    新型インフルエンザ・再興型インフルエンザ       就業禁止


法律で就業を禁止している感染症は限定されています。
五類感染症に分類されている季節性インフルエンザやノロウイルスなどは、法律上就業禁止となりませんが、
企業の自主的な判断で就業禁止を命じることが望まれます。
なお、企業が労働者に対する自宅待機を命じる場合は、企業都合による就業禁止となり、休業手当の支払いが必要となります。
また、休職、特別休暇、有給休暇の利用など、労働者の健康状況の回復や企業内での感染防止のために、
自主的な判断を促すのも一つの方法でしょう。

以下に休業や休職について、賃金支払いの必要性やポイントを纏めましたので、ご参照ください。

●休業・休職・特別休暇・有給休暇の比較
種類             賃金               ポイント
休業         平均賃金6割以上         企業都合の就業禁止命令は、休業手当支給。
休職         賃金支給は任意         長期欠勤時。健保の傷病手当金も選択可能。
特別休暇      賃金支給は任意         発症時の特別休暇を規定。有給が望ましい。
有給休暇      全額支給              企業の有給消化強制は不可能。労働者申請。


このように就業しないことについての取り扱いは種々あります。
労使の認識の相違によるトラブルを避けるためにも、就業制限の措置などについて、
定期的に実運用と見比べながら確認することをお勧めします。


職員:大島

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