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メンタルヘルス WLB・安全衛生

介護離職防止のための両立支援制度の見直し

2016年02月01日

介護保険制度における要介護者または要支援者は平成25年度末で584万人
(平成25年度 介護保険事業状況報告(年報))となっており、
会社などで働きながら介護をしている方は約240万人、
介護・看護のために離職した方は年間約10万人(共に平成24年就業構造基本調査)となっています。

そのような中、平成27年9月に安倍総理が表明した『新・三本の矢』の第三の矢「安心につながる社会保障」では、
介護離職者ゼロが掲げられており、平成27年12月21日には労働政策審議会により
育児介護休業法改正に向けた建議が行われるなど、介護離職の防止に話題が集まっています。
今回は、建議に挙げられている、仕事と介護の両立支援制度の見直しについて概要をご紹介して参ります。

1.介護離職を防止し、仕事と介護の両立を可能とするための制度の整備

介護に関する両立支援制度については、いつまで続くか分からないという介護の予見性の低さや、
個々の事情の多様性などに対応できる内容に見直す必要があります。
また、介護が必要な家族を抱える労働者が一人で介護を支えると、結果として離職につながりかねないことから、
介護サービス等を十分に活用できるようにする必要があります。以上から、介護休業や柔軟な働き方の制度を
様々に組み合わせて対応できる制度構築の方向性として次の6つが挙げられています。

(1)介護休業の分割取得

現行の介護休業制度は一つの病気やけがなどの症状につき、原則1回のみ(通算93日以内)しか休みを取る事ができないため、
見通しが立ちにくい介護において状況の変化に対応できずに、継続就業することが難しくなるケースが多くありました。
そのため、今後は介護開始から終了までの間に要介護者の状態が大きく変化した場合や、病院への入退院、
介護施設間の移動などの際に、介護の体制を構築するための休業として、弾力的に介護休業を活用できるように
最大3回まで分割取得できるようにすることが適当であるとしています。

(2)介護休暇(年5日)の取得単位の柔軟化

介護休暇の取得単位については、介護保険関係の手続きやケアマネージャーとの打ち合わせ、
通院等丸一日休暇を取得する必要がない場面も想定されるため、半日単位での取得を可能とすることが適当であるとしています。

(3)介護のための所定労働時間の短縮措置等(選択的措置義務)

現行では、何らかの理由で介護休業を取らない労働者に対し、就業しつつ家族の介護を容易にするための措置ですが、
今後は、日常的な介護のニーズに対応するために、介護休業と合わせて93日とされている現状から独立させ、
利用開始から3年の間で2回以上の申出を可能とすることが適当であるとしています。

(4)介護のための所定外労働の免除

日常的な介護のニーズに対応する目的で、所定外労働の免除と組み合わせて利用できる介護サービスを活用するために、
介護に係る所定外労働の免除を法律上に位置づけると共に、介護終了までの期間について請求できる権利とすることが
適当であるとしています。

(5)介護休業等の対象家族の範囲の拡大

現行では、祖父母、兄弟姉妹及び孫は同居かつ扶養していることが条件でしたが、
昨今の世帯構造の変化を鑑み、その要件を外すことが適当としています。

(6)仕事と介護の両立に向けた情報提供
仕事と介護の両立を円滑に図るためには、労働者が両立支援制度や介護保険制度の仕組み等について
十分に情報を得ている事が必要であるため、行政の情報の周知、相談や支援の充実を図ると共に、
企業における両立支援制度の利用等に関する周知や相談窓口の設置等の取組を支援することが
適当であるとしています。

2.おわりに

育児介護休業法においては、企業は介護が必要な家族を抱える労働者に対して、
社会保障制度を十分に活用できるように柔軟な働き方を選択できる制度による支援を行うことが求められています。
そして、改正法案要綱では、「制度又は措置の利用に関する言動により当該労働者の就業環境が害されることのないよう、
当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を
講じなければならないものとすること」と事業主へ就業環境を害する行為に対しての防止措置を課しています。
介護離職が喫緊の課題となっている今、法改正を待たずとも介護離職防止支援の体制について、検討されてみてはいかがでしょうか。


職員:野口

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